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閉幕しましたね。
東京国立博物館(東博)の日本美術の展示では過去最高の入場者数だったそうです。
大琳派展もすごい人の入りだったし、最近東博は日本美術で人を呼ぶことに成功してますね。
みんなが日本美術に興味を持ってくれるようになったのはうれしいことだけど、なんだかまだ一時のミーハーなブームなような気はします。
展示に来てた方々を見てたら阿修羅像が主人公的キャラだと思ってる方も多いようでしたが(確かにこの展示では主人公でしたが)、本当の主人公は釈迦如来…ですよね?
興福寺の仏像群の中で阿修羅は1キャラにすぎないのにこの異様なまでの人気はなんなんでしょうか。
私も阿修羅像は大好きですが、八部衆のほかの人たち(とくにカラスみたいな迦楼羅)も、十大弟子(特にしわしわのおじいちゃん系)も大好きです。藤原氏の氏寺だけあって興福寺の仏像はどれもすばらしいですが、八部衆と十大弟子は特に仏師が作りたいように作ってる感じがして魅力的だと思います。
阿修羅像の人気の理由を私なりに考えて挙げてみると
(1)教科書に必ず載っていて誰もが知ってるということ。
(2)少年のような姿かたち(女性好みの造形)
(3)細部は徹底的に人間らしいのに異形だということ
(4)悪と善の狭間の危うさを持っていること
という感じでした。
この(2)〜(4)の特徴は最近なんとなく読み返した『幽遊白書』の飛影にも共通しているなと思いました。
なんか日本人(特に女子?)の好むキャラクターの傾向なんでしょうか。
これに当てはまるキャラクターをほかにもいないか探してみようと思います。
※↑私の日本美術史自習ノートを編集したものです。