映画『僕らのカヌーができるまで』

私がここ2年ほど関わっていたプロジェクトのドキュメンタリー映画が、4月に劇場公開されます。

タイトルは『僕らのカヌーができるまで』
公式HP http://bokuranocanoe.org/

私の母校、武蔵野美術大学文化人類学教授で探検家で医師の、関野吉晴という人がいます。
この人はずっと『グレートジャーニー』という、人類の移動してきたルートを人力で辿る旅というのをしてきました。
ずっとフジテレビで特別番組として放映されていたので、ご存知の方も多いかと思います。
グレートジャーニー BOXセット(第6?8巻) [DVD]
グレートジャーニー「原住民」の知恵 (知恵の森文庫)我々は何処から来たのか―グレートジャーニー全記録〈1〉移動編北の狩猟民とともに (グレートジャーニー・人類5万キロの旅)北方ルート シベリアの旅 (新グレートジャーニー 日本人の来た道)



彼が『グレートジャーニー』を終えて次に始めたのが『新グレートジャーニー〜日本人の起源を探る旅』というもので、日本人の祖先に当たる人たちがこの島に来た道を、これも人力でたどってきました。

そして今進行中なのが『新グレートジャーニー』の南方ルート、インドネシアからカヌーで日本へと渡ってきた人々の軌跡を当時(縄文時代)の方法で探るという旅です。

カヌーは大木を切り倒し、丸太を掘って作ります。

その丸太を切り倒したりくりぬいたりするために必要な道具、鉄の道具、その鉄も自分たちで作りました。

何十人もの武蔵野美術大学在学生、卒業生たちが、良質の砂鉄が採れるという九十九里浜へ行き120kgの純度の高い砂鉄を集めました。

その砂鉄をたたら製鉄で純度の高い鉄“ノロ”にし、それを刀鍛冶の河内国平さんに精錬してもらい、野鍛冶の大川さんにナタ、ノミ、チョウナにしてもらいました。

これだけでも大変なことだったのですが、そのほかに航海時に使うロープや航海時の非常食も卒業生や学生が作りました。


その作業に約一年。
学生も、卒業生も、無償で、ただ興味のままに、そして一生懸命に…ものすごい量の作業をこなしました。
そして出来上がった船。
そして出来上がった映画。
全て、武蔵野美術大学の在学生、卒業生、そして共感した若者たちが作りました。

航海は今も続いています。


映画の公開は4月の17日から30日まで、
東中野駅前のポレポレ東中野にてレイトショー上映です。
前売り券は公式HPやポレポレ東中野、チケットぴあで購入できます。

シネマトゥデイ
http://www.cinematoday.jp/movie/T0008594

や、今日発売のBRUTUS ( ブルータス ) 2010年 4/1号
BRUTUS ( ブルータス ) 2010年 4/1号 [雑誌]
にも紹介されています。
これからあちこちのメディアで紹介される予定です。



映画には私も少し出ています。
そしてパンフレットの絵をかなりがんばって描きました。
しばらくはそれを紹介していこうと思います。