砂鉄


縄文時代に鉄が使われていたかは諸説分かれるところですが、今回のプロジェクトでは、『少なくとも後期には使われていただろう』という考えで鉄の道具を使うことにしました。

そして、『一から作る』というコンセプトのもとに、良質な砂鉄がとれるという九十九里浜でみんなで砂鉄集めをしました。
目標は純度の高い砂鉄120kg(バケツ12杯分)!
鉄の混じった砂の中から磁石で少しずつ砂鉄を集めていく、とんでもなく地道な作業です。
夜はシュラフに入って寝転がって泊り込み、丸二日間の作業を二回繰り返しました。

何十人もの若者が磁石をもって海岸に座り込み、延々と何かをしているというのはとても怪しい光景だったと思います。
実際何人もの人に話しかけられたのですが、おかげでいい砂鉄が集まる場所というのを教えてもらいました。

半信半疑ながら教えられた場所に行ってみると明らかに他の場所と色が違う真っ黒の砂が集まった場所がありました。
磁石をかざしてみれば、面白いほどの砂鉄が磁石にくっついてきます。
それまでの作業が地道なものだったこともあり、反動から笑いがとまらないという状態で、みんな笑いながら砂鉄を次々とバケツに集めていき、ほんの一時間程度で100kgほどの砂鉄が集ってしまいました。