カレンダー9.10月は

カレンダー解説5枚目
絵柄は「コノハタケ」

原画には金箔を散らしてあります。
日本画で使う、砂子という技法です。

紙にはあらかじめドーサ(薄い膠とミョウバンを溶いたもの)をひいておき、その上から細かい金箔を竹筒に網を張ったものに入れて、叩き用の筆で上から叩いて金箔を散らします。
金箔を定着させるためには、乾いたあとにもう一度上からドーサをかけると安心です。

私は大学では日本画学科だったので日本画技法はひととおり学びましたが、何しろ準備に時間がかかるので卒業後はほとんど日本画を描けていません(*_*)
でも最近は切り絵をする紙を日本画の絵の具で染めたり、このように箔を使ったりして、日本画と切り絵の融合を試みています。
まだまだ実験実験ですが。

カレンダーの絵柄は、黒とオレンジを重ねてあります。
原画で切り抜いた部分と金箔の部分はオレンジが見えるようにしました。
秋の色づいた野山にひっそりと生えるきのこです。