切り絵の道具について

お題「愛用しているもの」

 

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展示の際、いつも訊かれるは切り絵の素材、使用している道具などについて書いておきたいと思います。

 

私の切り絵の素材は、越中和紙という、富山の和紙を使用しています。

薄く、均質で切り絵に向いた紙です。

日本橋小津和紙

小津和紙 - 東京・日本橋 和紙の専門店

で購入し、日本画の水干絵の具で染めて、思い通りの色に染まってから切り絵に使用しています。

 

以前は墨で染めるだけでした。

黒にしないと切り絵の線がよく見えてこなかったからです。

 

あるとき思いついて裏面から墨で染めてみたところ、おもて面が鮮やかな色でもはっきりと線画見えて来ることに気づきました。

表面に染み出してくる墨の色や、切り口に墨の色が見えてくるせいかもしれません。

 

ナイフはよくあるデザインナイフです。

www.amazon.co.jp

特にこだわりはありませんが、使い慣れているのでこれを使い続けています。

刃は45度の物を使用しています。

 

こだわりがあるのはカッターマットの方で、

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1-OLFA-%E3%82%AB%E3%83%83%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%88A4-225x320x2mm-134B/dp/B000CEF5R2?ref_=bl_dp_s_web_3220363051

こちらのOLFAのマットを使用しています。

他のマットとは全く切れ味が違ってくるのでマットは重要です。

 

下書きはほとんどしません。

しかしアウトラインは重要なので慎重に。

裏面に墨を塗ってあるので、白や水色の色鉛筆で裏面から軽く下書きをし、切っていきます。

 

細かい部分はフリーハンドが多いです。

 

細かく下書きをしないので、出来上がるまでどんな感じになるのかは自分でもわかりません。

 

ちなみに出来上がりのタイミングは、おもてから光に透かしてみて、「グッとくる仕上がりになっているか」で決まります。

 

 

現在個展開催中です。

 

(開催情報)
竹村東代子個展「きのこの切り絵標本」
〜緻密で自由なきのこの世界〜
15年ほど前から、きのこに魅了されて切り絵をはじめました。それまで描いていた植物と違って、きのこは緻密ながらに生物的法則がなく自由に満ち、まだまだ未知の世界が残っています。この展示では既存の種の模写から、空想上の新種まで、切り絵標本として表現しました。私にとってきのこの魅力とは“万華鏡をのぞき込んだ時のような非日常感”。そんな体験をこの展示から感じ取ってもらえたら嬉しいです。

2019年2月16日(土)〜3月3日(日)
東急目黒線 西小山駅徒歩1分
curl up cafe
http://curlupcafe.com
猫カフェですのでカフェ代が必要になります。
詳しくはcurl up cafewebsiteをご覧ください。

 

 

竹村 東代子
イラストレーター、切り絵造形作家。武蔵野美術大学日本画卒業。日本画のテイストを生かした緻密な植物のイラスト、和紙を使用した細密な切り絵作品を得意とし、書籍や広告、企業広告として多くの作品を発表している。